筑波大学社会貢献プロジェクト「つなげる外国人家族と地域社会 ―日本の保育園へようこそ」

「つなげる外国人家族と地域社会-日本の保育園へようこそ-」プロジェクト

ようこそ

筑波大学の留学生や外国人研究者、そして日本人教員が子育てを通してつながりあう場を構築することを目指しています。地域社会の入り口である保育園と外国人家族を「つなげる」方法を模索しています。

Welcome

The purpose of this project is to build a place where international students, foreign researchers, and Japanese faculty members of the University of Tsukuba can connect with each other through their parenting experiences. We plan to conduct activities to connect foreign families with nursery and daycare centers as a gateway to the local community.

欢迎进入

该项目旨在为筑波市的国际学生,外国家庭和日本家庭建立一个可以通过育儿服务相互联系的平台。将作为当地社区入口的幼儿园与外国家庭联系起来,最终目的是在多语言环境下也能进行良好的沟通交流。

悩んでいませんか?
What’s on your mind?

もちものがわからない!

子育てのともだちがいない!

ことばがわからない!

私たちはこれら課題の解決策を探っています。
We are looking forward to these problems.

ミッション
Mission

保育園と外国人家族をめぐる異文化コミュニケーションにはさまざまなすれ違いが生じてしまいがちです。私たちの目的は、この異文化コミュニケーションを少しでも円滑化することです。

とある保育園における園と外国人保護者とのコミュニケーション上の構造的問題(井濃内歩・井出里咲子(2020)「保育園と外国人保護者のコミュニケーション ことばを問い,フィールドとかかわる言語人類学的実践研究」より引用)

フィールド
Field

私たちがフィールドとするのは茨城県つくば市の保育園です。研究学園都市であるつくば市には外国人家族が暮らし、毎年、数多くの留学生も居住しています。
保育園は、国内で急増する留学生とその家族が地域社会に参入する「公共空間」です。私たちは、調査者として「公共空間」に入り、フィールドの実態、変容、そして課題の解決に向けた可能性を探っています。

コミュニケーションツール
Communication Tools

どうやって伝えたらいいのかわからない・・・
園での子どもの様子を知りたい・・・
保育園の先生と外国籍保護者、そして子どもたちのあいだをとりもつツールとして、コミュニケーションボードをつくりました。こんなものがあったらどうでしょうか。ダウンロードしてお使いいただける予定です(準備中)。

インフルエンザ出席停止期間ポスター

インフルエンザ出席停止期間ポスター_韓国語

たいちょうチェック

プールのポスター

代表
Project Leader

筑波大学人文社会系教授。言語人類学・社会言語学が専門で、人々の語りやことばの公共性について研究しています。つながるプロジェクトも研究の一環として取り組んでいます。

I specialize in Linguistic Anthropology and Sociolinguistics. I conduct research on “Discourse” and “commonality of languages”

プロジェクトの業績
Works

狩野裕子・井出里咲子(2023)「保育園と外国籍家族をつなげるプロジェクト型活動から考えることばの「道具性」─「ことば観」の変容を捉える実践記録から─

外国人保護者と保育園の双方に「わかりあえない」という観念がつくられている課題の解決策を論じた。課題解決の糸口として、現場の「ことば観」を解きほぐし、多様なコミュニケーション資源を柔軟に駆使した対話とかかわりあいの仕掛けづくりを提案。さらに、課題を抱える公共空間に調査者が「入る」こと、呼びかけに応答し,人々の声を聴くことそのものが、フィールドの変容とその協働的な再創造に繋がる可能性について考察する。

狩野裕子・井出里咲子・大塚葉月(2023)「対話と変容としてのプロジェクト型活動 : 「つなげる外国人家族と地域社会プロジェクト」からの報告

2021年度つなげるプロジェクトの活動実践報告。報告では、10か月に渡るプロジェクトの活動を、プロジェクトメンバーが地域社会と「つながる」フェーズ、そして保育園と外国人保護者を「つなげる」フェーズの二つに分けて報告した。さらに、各活動期を関係者との対話の軌跡として俯瞰し、最後に、個々のメンバーが抱く「申し訳なさ」や「もやもや」といった意識が「ありがたさ」や「手ごたえ」へと変容した過程、また教員に生じた変容について報告した。

井濃内歩・井出里咲子(2020)「保育園と外国人保護者のコミュニケーションことばを問い,フィールドとかかわる言語人類学的実践研究」言語文化教育研究18:61-81.

保育園と外国人保護者とのコミュニケーション課題の実態を言語人類学的視点から考察・報告。「わかりあえない」という観念がつくられる様子や、現場の「ことば観」の解きほぐしへの仕掛け作りを提案しつつ、調査者が「入る」ことによるフィールドの変容とその協働的な再創造の可能性」を指摘。

メンバー
Members

つながるプロジェクトは、井出里咲子研究室のメンバーを中心に2021年5月から活動を行ってきました。メンバーの興味・関心・研究テーマ・動機もさまざまです。研究も実践も、コミュニケーションの「わかりあえなさ」がテーマとなっていますが、私たち自身もそれぞれの価値観の「あいだ」から、「すきま」から、湧いてくるズレやモヤモヤの共有を楽しんでいます。

活動はまだまだ続きます。プロジェクトを通して改善点もたくさん見つかってきました。ただ、つくば市で行うプロジェクトは広く地域社会、日本、世界にとって意味のあることだと思いをあらたにしています。ご関心のある方、ぜひ私たちとつながりを広めませんか? ご連絡をお待ちしております。

2022年7月1日、つくば市役所のみなさんと撮影

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